こんにちは、ワインソムリエのさくらです。
皆さまは、ワイン選びに迷ったことはありませんか?
ボトルに貼られたラベル(=エチケット)には、ワインの情報がたくさん書かれており、読み方を知ればそのワインがどんなものかが一目でわかるようになります。
今回は、ワインラベルに書かれている基本情報から、国別の違いや知っておくと役立つポイントまで、詳しく解説していきます!
ワインラベルに書かれている基本情報とは?

ワインのラベルには、以下のような情報が記載されています。
1. 生産国・生産地
まず目につくのが、そのワインがどこの国で造られたかという情報。フランス、イタリア、スペイン、チリなど、生産国によって味の特徴や法律が異なります。
さらに、地域名(例:ボルドー、ブルゴーニュなど)が書かれていることもあり、これはワインの格付けやスタイルを示す手がかりになります。
2. A.O.C.(原産地統制呼称)
フランスワインでは、A.O.C.(Appellation d’Origine Contrôlée)という表記がよく見られます。これは、そのワインが特定の地域で、厳格な規定に基づいて生産されたことを示します。A.O.C.は品質の保証であり、産地や使用されるブドウの品種、製造方法などが規定されています。
例えば、「A.O.C. ボルドー」や「A.O.C. シャブリ」など、地域ごとに異なるA.O.C.が設けられており、それぞれの地域特有の風味や品質が期待できます。
3. 生産者(ワイナリー名)
「CHATEAU(シャトー)」や「DOMAINE(ドメーヌ)」などの表記のあとに続く名称は、そのワインを生産したワイナリーの名前です。著名なワイナリーの名前があると、それだけで品質への期待が高まります。
4. ヴィンテージ(収穫年)
ワインが造られた年、つまりブドウが収穫された年が書かれています。ヴィンテージはその年の天候や気候条件に大きく左右されるため、ワインの品質や熟成ポテンシャルに影響します。
5. 品種(ブドウの種類)
「Cabernet Sauvignon(カベルネ・ソーヴィニヨン)」「Chardonnay(シャルドネ)」など、ブドウの品種名が記載されているワインは、味わいや香りの予想が立てやすくなります。
ただし、フランスなどの旧世界ワインでは品種を明記しないことが多く、地域名から推測する必要があります。
6. アルコール度数
「12% vol」「13.5%」などのように、アルコールの度数が表記されており、ワインのボディ感や飲みごたえを知る手がかりになります。
7. 容量
「750ml」など、ボトルに入っているワインの量が記載されています。イベントや人数に応じてチェックしたい項目です。
国ごとのラベル表記の違い

ラベル表記は国によってスタイルが異なり、それぞれに特徴があります。
フランス:地域名重視のスタイル
フランスワインは、ブドウ品種よりも「どこで造られたか」が重視されます。A.O.C.(原産地統制呼称)制度により、地域ごとに使用できる品種や製法が厳しく定められており、例えば「Chablis(シャブリ)」ならばシャルドネ100%、「Bordeaux(ボルドー)」ならカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー主体など、地域名から味わいを推測します。
イタリア:格付け制度が明確
「D.O.C.」「D.O.C.G.」「I.G.T.」などの格付けがラベルに書かれています。これらはワインの品質や規定を示すもので、D.O.C.G.は最も厳格な規定をクリアしたワインに与えられます。
スペイン:熟成期間がカギ
スペインでは「Crianza」「Reserva」「Gran Reserva」といった表記があり、それぞれ熟成期間の違いを示します。ラベルを見るだけで、飲み頃や味わいの深さを想像できます。
新世界(チリ・アメリカ・オーストラリアなど):わかりやすい品種表記
新世界のワインは、品種が明記されていることが多く、初心者にもわかりやすいのが特徴です。「Cabernet Sauvignon(カベルネ・ソーヴィニヨン)」や「Pinot Noir(ピノ・ノワール)」など、品種名から選びやすくなっています。
裏ラベルにも注目!
ワインボトルの裏面には、表には書かれていない補足情報が載っていることが多いです。
- 味の特徴:「フルボディ」「フルーティー」など
- 飲み頃の温度:「10〜12℃でお楽しみください」など
- フードペアリング:「魚介類やパスタとよく合います」など
日本で流通するワインには、輸入業者が貼った日本語のラベルが付いている場合が多く、初心者には心強い味方です。
ワインラベルの読み方をマスターするメリット

✔ ワイン選びが楽しくなる
味の好みや予算、シーンに合わせて自信を持ってワインを選べるようになります。
✔ 外れが少なくなる
情報をもとに自分の好みに合ったワインを選べば、好みのワインに出会う可能性が高まります。
✔ 知識が増えてワイン会でも会話がはずむ
ラベルを読み取って「これは○○産のシャルドネですね」と言えるようになると、ワイン通として一目置かれるかも?
まとめ
ワインのラベルは、まるでワインの“履歴書”のようなもの。産地、品種、生産者、ヴィンテージなど、さまざまな情報が詰まっています。最初は少し難しそうに感じるかもしれませんが、読み方を知れば知るほど、ワイン選びが楽しく、そして奥深く感じられるようになります。
ぜひ、次にワインを選ぶときはラベルにも注目して、お気に入りの一本を見つけてみてくださいね!
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